このデモの目的は、ダンス作品の新たな鑑賞形態の考案である。昨今、新型コロナウイルスの影響により、映像による作品鑑賞方法が増えている。映像のみならず、劇場に集うリスクを避けながらも手軽に作品鑑賞ができる鑑賞方法は今後も需要は高まっていくと考えられる。 そこで、私は長時間露光撮影による写真がダンス作品観賞として位置付けられると考えた。ダンサーの振付と、iPhone によって表示された白く光る人の振付は同じである。肉眼では見ることのできない身体の軌跡を長時間露光撮影によって捉え、また Image-Mapper というアプリケーションを用い、手に持った iPhone 上に振付のフレーズを 22個に分けパノラマ化した写真を表示し、空間上に出現させた。この 1 枚は振付作品でもあり、ダンス作品の新たな鑑賞形態にもなる。