OPEN THEATER 2022 『バレエと映画』
2023.03.13
ゲスト講師:周防正行(映画監督)草刈民代(女優)
聞き手:桝井省志(映画専攻教授・映画プロデューサー)
講座内容
バレエ「ダンシング・チャップリン」は、世界的バレエ振付家であるローラン・プティの彼が愛してやまないチャーリー・チャップリンへのオマージュです。
また、それは、バレエ・ダンサー、ルイジ・ボニーノ彼だけのために作られた作品であり、ルイジ以外のダンサーが踊ることができない唯一無二の演目でもあります。
そのルイジが還暦を迎えた時、彼が踊る最後のダンシング・チャップリンを映画にして残したいという思いが、プティ、周防正行監督、バレリーナ草刈民代の中で一つになって生まれたのが、映画「ダンシング・チャップリン」です。
東宝スタジオや初夏の緑あふれる屋外など様々な場所で撮影されたレジェンドたちの名演をご堪能ください。
周防監督には映画完成にいたるまでの制作秘話、草刈民代さんにはバレエ漬けの日々を大いに語ってもらいます。
(映画『ダンシング・チャップリン』プロデューサー/本学教授 桝井省志)
オープンシアター2022『バレエと映画』
3月25日(土)
10:00 開場・受付
10:30~12:51 <第1部>『ダンシング・チャップリン』(上映時間136分+途中休憩5分)
監督・構成:周防正行 振付:ローラン・プティ
出演:ルイジ・ボニーノ、草刈民代 他
音楽:チャールズ・チャップリン/フィオレンツォ・カルピ/J.S.バッハ/周防義和
(全員退席)
14:00 開場・受付
14:15~16:15 <第2部> ゲスト講師を交えてアフタートーク
会場 横浜市中区本町4-44 東京藝術大学大学院映像研究科馬車道校舎3F(大視聴覚室)
入場 無料
座席 自由(先着順)
定員 90名
事前申込制
講師プロフィール
周防正行
1956年生まれ。東京都出身。立教大学文学部仏文科卒。1984年に『変態家族 兄貴の嫁さん』で監督デビュー、注目を集める。本木雅弘主演『ファンシイダンス』で修行僧の青春を独特のユーモアで鮮やかに描き出した。再び本木雅弘と組んだ1992年の『シコふんじゃった。』では学生相撲の世界を描き、第16回日本アカデミー賞最優秀作品賞をはじめ、数々の映画賞を受賞。1993年、映画製作プロダクション、アルタミラピクチャーズの設立に参加。1996年の『Shall we ダンス?』では、第20回日本アカデミー賞13部門独占受賞。同作は全世界で公開され、2005年にはハリウッドでリメイク版も製作された。2007年の『それでもボクはやってない』では、刑事裁判の内実を描いてセンセーションを巻き起こし、キネマ旬報日本映画ベストワンなど各映画賞を総なめにした。2011年には巨匠ローラン・プティのバレエ作品を映画化した『ダンシング・チャップリン』を発表。2012年『終の信託』では、終末医療という題材に挑み、毎日映画コンクール日本映画大賞など映画賞を多数受賞。2014年の『舞妓はレディ』では、あふれるような歌と踊りとともに、京都の花街を色鮮やかに描き出した。2016年には、紫綬褒章を受章。2019年公開の映画『カツベン!』は、サイレント映画の時代を描いた青春群像ドラマ。現在Disney+で配信中のドラマ「シコふんじゃった!」(全10話)では総監督を務めた。
草刈民代
1965年、東京都生まれ。18歳で牧阿佐美バレエ団の主役を務め、バレリーナとして数々の賞を受賞。海外でも公演した。プティ作品「若者と死」の出演を機に、彼の作品の日本公演には必ず出演。自ら企画・構成・プロデュースした「Esprit〜エスプリ〜ローラン・プティの世界」(‘09)でバレリーナを引退。昨年は『キエフ・バレエ支援チャリティーBALLET GALA in TOKYO』をプロデュース。現在は女優としても幅広く活躍する。
映画概要
フランスが誇る振付家のローラン・プティが信頼するダンサーのルイジ・ボニーノのために作ったバレエ作品「ダンシング・チャップリン」の映画化。チャップリンの映画『街の灯』『キッド』『モダン・タイムス』など数々の作品からモチーフを得たもので、ドキュメンタリー部分を第一幕、バレエ部分を第二幕とした二部作として完成した。2011年公開。
出演
ローラン・プティ
1924年、フランス生まれ。24歳でパリ・バレエ団を結成。「カルメン」(‘49)の発表で一躍時代の寵児となり、バレエ界の名だたるスターを主役に創作活動をする傍ら、ハリウッドで映画の振付、出演、その後、妻のジジ・ジャンメールを主役にレヴューも上演し、ショービジネスの世界でも活躍した。67歳で「ダンシング・チャップリン」を発表、日本を含む世界56都市で公演。2011年に87歳で他界した。
ルイジ・ボニーノ
1948年、イタリア生まれ。9歳からバレエを学び25歳でクルベリ・バレエにプリンシパル・ダンサーとして入団。27歳でプティと出会い彼のバレエ団に入団すると、その作品に必要不可欠な存在となった。プティの信頼は厚く、作品の振付け指導も任される。‘20、’22年には「ノートルダム・ド・パリ」振付スーパーバイザーとして来日するなど、現在も世界各地でプティ作品の指導をしている。
主催:東京藝術大学大学院映像研究科 横浜市文化観光局
問い合わせ先:東京藝術大学大学院映像研究科 geidaimovie@gmail.com / 050-5525-2681