「春の海」⽣演奏・アニメーション・AI コンサート

東京藝術⼤学⼤学院映像研究科および芸術未来研究場アート DX では、 デジタル技術や ICT技術を使って、芸術の価値、ひいてはアートの社会的価値を最⼤化し、より良い社会構築を⽬指す「アート DX」プロジェクトを⾏っております。 (※1)

今回、その取り組みの⼀環として、宮城道雄作曲「春の海」について、AI を使って⽣演奏とともにアニメーションを上映する『「春の海」⽣演奏・アニメーション・AI コンサート』を制作・上演します。

これは、あらかじめ曲に合わせて制作したアニメーションを、AI を使って⽣演奏のテンポやリズムに合わせて上映するものです。

この AI 映像同期上映システムは、東京藝術⼤学とヤマハ株式会社が共同で開発したもので、過去にはヴィヴァルディ作曲「四季」のアニメーションが このシステムを使って⽣演奏とともに上演されました。

「春の海」の初演は、和歌⼭市和歌⼭城ホールにて 2025 年 10⽉25⽇に、 ⽇本製鉄⽂化財団和歌⼭公演 「紀尾井午後の⾳楽会」の中の⼀プログラムとして⾏われ、 これが世界で初めてのお披露⽬となります。

公演情報:https://kioihall.jp/concert/20251025s1400/

⽣演奏は、ヴァイオリン:澤和樹(元東京藝術⼤学学⻑) 、箏:菊重絃⽣。

映像は世界的なアニメーション作家であり、本学⼤学院映像研究科教授でもある ⼭村浩⼆(※2)が制作した⼿描きアニメーションで、漢字をモチーフとした墨絵で豊かな春の海の⾵景が描かれています。

映像監督・アニメーション:⼭村浩⼆(東京藝術⼤学大学院映像研究科教授)

映像プロデューサー:岡本美津⼦(東京藝術⼤学大学院映像研究科教授)

製作:東京藝術⼤学、ヤマムラアニメーション

AI映像同期上映システムを使⽤(東京藝術⼤学、ヤマハ株式会社の共同開発)

 

⽣演奏の⾳とアニメーションの、AIによるシンクロナイゼーションが、⼼地よいリズムを醸し出します。

映像と⾳楽、そしてAIの贅沢な共演をぜひお楽しみください。

 

※1 東京藝術⼤学⼤学院映像研究科および芸術未来研究場アートDXプロジェクトは、デジタル技術やICT技術を使って、芸術の価値、ひいてはアートの社会的価値を最大化し、より良い社会構築を目指すプロジェクトです。本学におけるデジタル技術と表現に関わる研究・教育を推進し、発信することで、技術と社会の向かうべき最先端(State-of-the-ART)を探究しています。

 

※2 山村浩二

1964年生まれ。1987年東京造形大学卒業。「頭山」が第75回アカデミー賞にノミネート、「今世紀100年の100作品」の1本に選出される。

「カフカ 田舎医者」「幾多の北」など、アヌシー、オタワの短編・長編グランプリ、世界4大アニメーション映画祭すべてでグランプリを受賞した唯一の監督。監督作品は合計155以上の賞を受賞。「とても短い」がカンヌ監督週間公式セレクション。映画芸術科学アカデミー会員、芸術選奨文部科学大臣賞、紫綬褒章受章。東京藝術大学教授。