9月9日&10日|オープンシアター|映画編集者ヤン・デデ特集|『恋のエチュード』『愛の残像』
2017.08.18
東京藝術大学130周年記念 (公式プログラム)
ヨコハマトリエンナーレ2017「島と星座とガラパゴス」連携プログラム
東京藝術大学大学院映像研究科 オープンシアター
映画編集者ヤン・デデ特集 「編集、我らが美しき悩み」
『恋のエチュード』『愛の残像』上映+特別講義
【上映作品】
『恋のエチュード』(監督:フランソワ・トリュフォー)
『愛の残像』(監督:フィリップ・ガレル)
【講師】
ヤン・デデ(映画編集者)
※入場無料・予約不要
※特別講義には逐次通訳つき
【日時】
2017年9月9日(土) 14:00 開場/14:30開映
『恋のエチュード』上映+ヤン・デデ特別講義 聞き手:筒井武文(東京藝術大学大学院教授/映画監督/映画編集者)
2017年9月10日(日) 14:00 開場/14:30開映
『愛の残像』上映+ヤン・デデ特別講義 聞き手:松井宏
【場所】
東京藝術大学横浜校地馬車道校舎3F 大視聴覚室
【主催】東京藝術大学大学院映像研究科 横浜市文化観光局
【協力】KADOKAWA ビターズ・エンド
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東京藝術大学大学院映像研究科は横浜市文化観光局との共催で、映画上映会や講演会など、市民に開かれたイベント「オープンシアター」を定期的に開催しています。
今回は、フランスのみならずその仕事が世界的に評価されている映画編集者、ヤン・デデ氏をお招きします。フランソワ・トリュフォー、モーリス・ピアラ、ジャン=フランソワ・ステヴナン、クレール・ドゥニ、パスカル・フェラン、アラン・ギロディーなど、フランス映画の歴史をそのままたどるようにして、さまざまな監督たちを仕事をしてきたヤン・デデ氏。彼が編集技師としてデビューした『恋のエチュード』(71/フランソワ・トリュフォー)と、そして彼と同世代の“共闘者”であるフィリップ・ガレルの『愛の残像』(08)を上映し、時代も作家性も異なる2本の作品とともに、映画編集におけるヤン・デデの思考や技術、そしてその情熱や歓びについて、大いに語っていただきます。この貴重な機会をぜひお見逃しなく。
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『恋のエチュード』 LES DEUX ANGLAISES ET LE CONTINENT
1971年/132分/カラー/1.66/35ミリプリント上映/オリジナル完全版
監督: フランソワ・トリュフォー
脚本:フランソワ・トリュフォー ジャン・グリュオー
撮影:ネストール・アルメンドロス
編集:ヤン・デデ
音楽:ジョルジュ・ドルリュー
出演:ジャン=ピエール・レオ キカ・マーカム ステイシー・テンデター フィリップ・レオタール シルヴィア・マリオット
フランス人のクロードは、もの静かで思慮深いイギリス娘のアンに出会う。彼女の、妹に会ってほしいという願いを聞き入れて、イギリスにやって来るクロード。そこで2歳年下の、眼を病んではいたが、勝気な個性の強い妹、ミュリエルに出会う。彼はふたりの姉妹のどちらにも恋心を抱き、また彼女たちのほうも、どちらもクロードに恋心を抱く。やがてクロードはミュリエルと結婚することを決意するが……。フランスの映画監督アルノー・デプレシャンも偏愛する、トリュフォーの傑作の1本。
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『愛の残像』 LA FRONTIÈRE DE L’AUBE
2008年/108分/モノクロ/1:66
監督:フィリップ・ガレル
脚本:フィリップ・ガレル マルク・ショロデンコ アルレット・ラングマン
撮影:ウィリアム・ルプシャンスキー
編集:ヤン・デデ
音楽:ジャン=クロード・ヴァニエ
出演:ルイ・ガレル ローラ・スメット クレマンティーヌ・ポワダッツ
写真家のフランソワが人気女優のキャロルのポートレート撮影のため、彼女のアパートを訪れる。キャロルには夫がいる。だがふたりはすぐに恋に落ちる。しかし徐々にキャロルは精神を病んでいってしまう。1年後、精神病院を退院したキャロル。フランソワにはすでに別の恋人がいる。それを知ったキャロルは自暴自棄になり、酒と薬をからだに流し込み……。悲劇的で感動的な激しい愛の物語が、現実と幻影の入り混じる世界でみごとに描かれる。
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ヤン・デデ YANN DEDET
1946年生まれ。フランソワ・トリュフォーの5本の作品で編集助手を務めたのち、『恋のエチュード』で編集技師としてデビュー。その他『アメリカの夜』(73)など、トリュフォー映画で5本の編集技師を務める。その後、ドゥシャン・マカヴェイエフ『スウィート・ムービー』(74)、ジャン=フランソワ・ステヴナン『防寒帽』(78)、『男子ダブルス』(86)、モーリス・ピアラ『愛の記念に』(83)、『悪魔の陽の下に』(87)、『ヴァン・ゴッホ』(91)、フィリップ・ガレル『ギターはもう聴こえない』(91)、『愛の誕生』(93)、『愛の残像』(08)、『ジェラシー』(13)、ジュリエット・ベルト&ジャン=アンリ・ロジェ『Neige』(81)、クレール・ドゥニ『ネネットとボニ』(93)、パスカル・フェラン『レディ・チャタレー』(06)、セドリック・カーン『ロベルト・スッコ』(01)、アラン・ギロディ『キング・オブ・エスケープ』(08)など、ヌーヴェル・ヴァーグ以降のフランス映画の歴史をたどるように、さまざまな監督と仕事をおこなう。また自身の監督作もすでに何作かあり、日本を舞台にしたドキュメンタリーも監督している。日本に造詣が深く、今年ついに空手黒帯を取得したとのこと。
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東京藝術大学大学院映像研究科映画専攻HP
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